続きです。
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鬼怒川については、結局、上記のような形で、河川法附則を利用して(悪用して)、正規の手続きで河川整備計画を策定せず、直轄改修事業で代替しています。
その問題点は、前回「住民意思が反映されずに、計画が策定されてしまう」ことを述べましたが、もう1つあります。
それは、計画の全貌が明らかにならないことです。
直轄河川改修事業の存在については、その事業評価資料で、明らかになったわけであり、従って、どういう計画なのかは、そのスライド資料の範囲でしか分かりません。これは1つ問題です。
しかし、その中で堤防整備状況についてはわかりました。並べていくと、こんな感じになります。なお、資料は下流部、しかも常総市近辺を中心とする抜粋にしました。
1)再評価資料 H23.1.11
(注)再評価となっているのは、2007(H19)年の時点で1度、事業評価を行ったからのようです。その時点では、河川整備基本方針は策定されたものの、整備計画が未策定で、1980(S55)年の工事実施基本計画を評価しています。その次の評価を、「再評価」としていることからも、この「直轄河川改修事業」を、工事実施基本計画の後継、鬼怒川河川整備計画の代替とみなしていることは明らかだと思います。
この直轄改修事業では、1)今後7年ほどで取り組む事業と、2)今後20~30年で取り組む事業について区分けしています。そして、前者を赤、後者を青としています。
そして、問題の常総市左岸(東側)20~25km地点は青色の表示でして、今後、20~30年に取り組む箇所に分類されています。
因みに同資料には、現在の河川流下能力(どれだけの洪水を流せるか)の把握と、将来目標について、同様に赤・青に腑分けして、示しています。
2)H24.3 鬼怒川河川維持管理計画
(直轄区間は、3Km~101.5km)
ここでは、計画断面堤防、暫定堤防、暫々定堤防、不要区間の4つの区分けです。計画断面堤防とは、堤防の高さ・幅とも、計画断面に達している堤防で、要は完成堤防です。この資料でも
ア)計画断面堤防 83.2km(48%)
イ)暫定堤防 71.3km(41.2%)
ウ)暫々定堤防 16.8km(約10%)
となっており、H23再評価の数字を踏襲しています(まぁ、1年で変わる分けないのですが)。
ちなみに、この数所を使うと、83.2+71.3+16.8=171.3kmとなりますので、直轄管理区間(98.5km、両岸で197km)、堤防不要区間は25.7km分だと思います。
3)再評価② H26.10.10
ここでは、青表示をいくつかに分類しており、三坂・新石下地区は「嵩上げ・拡幅」箇所に分類されています。
なお、今日、下館河川事務所から発表がありました。
破堤箇所は、応急復旧工事(盛り土)が16日に終わり、 鋼矢板での補強工に着手するそうです。